５月２１日～２２日のカープ - カープで一番活躍した外国人はウルソーですか？

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甲子園での勢いそのままに中日戦も連勝し、９連勝。

借金８から貯金８へ

ついに首位奪還に成功したこの２連戦を振り返りましょう。

第１戦は結果だけ見れば３－２。大野投手と野村投手の投手戦を辛くもカープが制したように見えますが、実にたくさんのことがありました。

二度にわたる絶妙のバントヒットを成功させた西川選手。執念で四球をもぎ取った松山選手。一人で大野投手に合計３１球投げさせてタイムリーまで放った菊池選手。代打攻勢を三者凡退に切って取ったフランスア投手。そして劇場型守護神の本領発揮の中崎投手。

まさに全員野球で勝ち取った価値ある1勝は広島を昨シーズンまでの定位置である首位に返り咲かせる1勝となりました。

開幕から44試合

その道のりは過去３年のどれよりも厳しく険しいものでした。

４月１０日あの悪夢の延長戦で開幕から４カード連続の負け越しが決定。

セ・リーグでこの状態から優勝したチームはないらしく、その時点での優勝確率はゼロとまでネットニュースには書かれました。

４月１４日DeNA戦に敗れたことで開幕からの連続負け越しが５カードになります。

４月１９日勝利したあとのお立ち台に登った會澤選手の「一試合も諦めていません。必ず巻き返します」の言葉もこの時点ではどれだけのファンが心から信じることができていたでしょうか？

そこからわずか１ヶ月での巻き返し。選手会長を信じられなかった自分を恥じるのみです。

そしてカープは過去どのチームも成し遂げられなかったことをやろうとしています。

最大借金８、開幕から５カード連続負け越しからの日本一への挑戦。

その姿はまさに故事成語通りの破天荒と呼ぶにふさわしいのではないでしょうか。

もちろん今はまだその通過点。

この奇跡的な巻き返しも優勝してこそ意味が出てくるわけです。

むしろシーズンはここからが本番です。

２戦目は今シーズン中日キラーと化している大瀬良投手が先発しました。

この日も威力抜群のストレートも低めに決まる変化球も冴えに冴えて終わってみれば９１球での完投勝利。八時半頃に試合が終わってしまうという放送局泣かせの快投劇でした。無四球完投というのが本当に素晴らしいですね。

打つ方は女房役の會澤選手が価千金の２ランホームラン。５月に入って決して調子は悪くないもののホームランだけが出ていなかったのでこの一発はふたたび打撃が上向く前兆なのかもしれません。

今年はなんか大瀬良投手登板日にいいところで會澤選手が打っている印象が強いです。今年は「大地が投げて翼が打つ」という少年漫画の主人公のような名前の二人が揃ってお立ち台に登る回数も増えるかもしれませんね。（今日も會澤選手のインタビューも聞きたかったですね。）

小窪選手や菊池選手のファインプレーも出て短い時間ながらも見所たくさんの試合でした。

さて調子のいい広島にあっていつも話題にのぼっているのは中崎投手のヒヤヒヤな投球です。第１戦でも３－０の９回に登板し、２点を取られさらに満塁。四球でも同点に追いつかれるという状況で相手の松井選手に助けられる格好でなんとか試合終了までこぎつけました。

ただ過去の様々な広島の抑え投手たちを見てきているファンは慣れたもので「最後３ボールまで行かなかったからまだ余裕」とか「中日鈴木投手に劇場型としての格の違いを見せつけた」とかの愉快な書き込みをいくつもネットで見ることができました。

たしかに中崎投手は昨年もランナー自体はよく出していた印象です。

それでもエラー絡みでない限り試合をひっくり返されるような大炎上はしてこなかったのもまた事実。

２１日の試合のことで「ビシエド選手に代走が出ていたら負けていた」という意見も目にしましたがそれに対して「もし代走が出ていたら次打者を討ち取ってゲームを終わらせていたはずだ」というなんの根拠もない反論がなされていて思わず笑ってしまいました。

そして「たしかにそうかもな」と思ってしまいました。

これから暑くなってきて中崎選手の血行も良くなればもう少し改善されると思うのでしばらくはみんなでこの胃痛を楽しみながら応援しようではないですか。

２２日に緒方監督のお父様が亡くなられたとのニュースが入りました。

ご冥福をお祈りします。

それでは。