カープで一番活躍した外国人はウルソーですか?

塾講師 兼 助っ人外国人のうルソーがカープとアニメと教育についてグチグチ言います。

塾講師のぼやき「運筆力」

はじめに

こんにちは。

最近腰痛がひどくて医者にかかったりしていたのでブログ放置しておりました。

さて、9月24日頃ツイッターのトレンドに「筆算の線」があがっていました。

小学校の算数において筆算の線を定規で引くのを義務付けているのはおかしいのではないかという主張が元になっているようです。今日は度々議論に上がる筆算の線を定規で引かせることが果たして正しいのかということを塾講師の視点からお話してみたいと思います。

 

 

 

ノートが雑な子どもたち

算数の筆算に限らず、ノートが雑な子どもはたくさんいます。字が整っていないとか定規や色ペンを使っていないということではありません。

どこになにが書いてあるのか本人でもわからなかったり、写し間違えた字を放置していたりして後から読んでも自習の役にたたないノートを「雑」と読んでいます。

逆に他人から見てわかりづらかったり、字が汚かったりしても自分の学習に役立てられるまとめ方が出来ていればそれは立派なノートです。

 

それで、多くの出版社や教育者が「〇〇流ノート術」みたいなものを作ってより役に立つノートのつくり方を教えようとしてくれているわけです。

 

ただそういったノート術の伝授の際に見落とされがちな、しかし重要な要素があるのをみなさんはご存知でしょうか?

 

それは「ノートが雑な子どもは、そもそも字や図を書く能力が不足している」という視点です。

みなさんはノートと鉛筆で、同じ大きさの字を同じ濃さで延々と書き続けることができますか?ほとんどの方はYESと答えるでしょう。今の大人にとって少しも難しいことではありません。

では毛筆で半紙に同じ大きさ、同じ濃さの字を延々と書き続けることはできますか?

少し難しいと感じるのではないでしょうか。それは我々がそういう訓練を積んできていないからです。

 

子どもにとって字を同じ大きさ、同じ濃さに揃えて書くということは我々が毛筆で感じているのとおなじくらい難しさを感じているのです。

彼らには「書く能力」が足りていない。

だからノート術だけ習ってノートのどの部分に何を書けばいいかがわかったところで結局グチャグチャなノートしか作れないのです。

 

結局 筆算の線ってこういうことでしょ?

ノートをきれいにとって、自分が思ったようなノートに仕上げるには鉛筆で字を書くという訓練、特に大きさと濃さを揃えて書くという訓練を積まないといけません。

そこでなんのガイドラインもなしにただ「字を揃えなさい」と言われても難しいのでノートには枠線(罫線)がついているわけです。

・・・が、本当に書く能力の低い子どもはこの枠の中に字を収めることもできなければ、枠をなぞって線を引くこともできません。

 

塾にはそういった子どもはたくさん来ます。

親御さんは苦しそうな顔で「なんとか国語と算数だけでも・・・」と塾に我が子を預けます。しかし反復練習が必要な初期の学習において、字を書くだけで疲れる、枠に字を収めることに神経を使うというレベルの子どもは何をやらせても効果があまり出ません。

 

ならば少しでも負担を軽減するためにも定規を使うというのはアリだと思っています。

線を引くのに慣れていなくて筆算の線が数字にかかってしまう、枠線に沿って線を引けずに丁寧にやろうとして時間ばかりかかってしまう、そういった子どもに定規を使わせることで、すくなくとも線を引くという作業は機械的に行えるようになって負担は軽減されるわけです。

 

私が定規を使わせる理由はこれだけです。

 

自分が教えていて、「この子には使わせる必要ないだろう」と思ったら使わせません。

フリーハンドで線を引いてみるのもノート作りが上手になるコツの一つですからね。

 

小さい頃から運筆のトレーニングを

ここまでは小学校に入って苦労している人の話でしたが、どうせならもう少し小さい頃に「書く能力」を身につけた上で小学校に入りたいものです。

 

運筆力のトレーニングは難しいことなどひとつもありません。

例えば

みなさんの身近にいるお子さんは・・・

1.迷路をクレヨンでなぞりながら解いているとき壁の線にクレヨンがぶつからずにゴールまでいけますか?

2.塗り絵ははみ出していませんか?

3.線をなぞることはできていますか?

4.丸や三角を見て、それを隣の画用紙に同じ大きさで写すことができますか?

 

これらのことが出来ていないなら、遊びの中でどんどんやらせてみるべきです。

それが勉強になってしまう前に遊びの中でクレヨンや色鉛筆を自在に操る能力をつけておけばそれが鉛筆に代わったとしても大丈夫なはずです。

 

逆に言えば「いつかできるようになる」なんてことは全くありません。

アルバイトの大学生でも字を揃えて書くことができずにガタガタの字を書いている人はたくさんいます。大人でも香典の字とか大きさ揃っていない人いますよね。

子どものうちが勝負ですよ

 

みんなが運筆力を高めてフリーハンドで線を自在に引けるようなクラスになれば自然と筆算の線議論なんてなくなるはずです

 

 

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